圧倒的量について

今日は調べ物をしに図書館にいった。端末にワードを入力し、ずらっと並んだ本のリストから良さそうなものを選ぶ。本棚を見ながら、ものすごい量の本があるなと気づいた、しかもすべて無料だ。図書館なのだからそれは当たり前なのだけど、その膨大な量はわたしを不安にさせた。

自分に関する量を漠然と思い浮かべてみる。読書量、一日の作業量、仕事量、書いた文章の量、コードの量、勉強の量、経験の量。図書館の本の量に比べるとどれも僅かだった。しかもそれは時間が有限であるがゆえというよりも、わたしの怠惰の結果だった。時間をもっとなんらかの量に変換していれば、わたしも今頃はなんらかの分野において人に誇れるような量をもっていたのかもしれない。

例えば太宰治について調べようとおもい、人間失格だけ読んで満足してしまうのは恥ずべき愚かさだとおもう。そういう類の怠惰さが、わたしの量となっている気がした。

質は幻想で、量だけが事実なのかもしれない。