健康について

風邪をひいた。先週の金曜日だったか、朝目覚めると寒かった、そしてだるかった。まあ1日寝てれば治るっしょと思っていたが、意外と手こずり、結局丸5日寝込んでいた。

経験的に、ガッと熱が一気に上がる風邪は早く治る。今回のは熱も鼻水も咳もなく、ただ異常なだるさが続いていた。体も頭も動かなくて、漫然とした状態で、食うか寝るか漫画をよむかで5日がすぎた。なぜかふと思い立ってクッキークリッカーを初めたが、私が寝込んでいる間も granmda はクッキーを焼き続けてくれていた。iPhone はどこかで電池が切れていた。

生まれつき病弱であるというのはこういう状態がずっと続くのだろうか。それはとてもつらいことだなと思う。カミュの戯曲に「カリギュラ」というのがある。ローマ皇帝の暴君カリギュラについての物語だ。カリギュラは明日死ぬかもしれないということを知りながらのうのうと生きている民衆が我慢ならなかった、つまり「明日死ぬかもしれない」ということを真に知らないことが我慢ならず、さらにそれは不幸であると。カリギュラは彼らを救うために、彼らに死を、不条理をつきつけ、暴君となった。そういう話だ。著者のカミュは若い頃から結核を患っていた。彼の、健康であるものたちの散漫な生への怒り、自分の病気の不条理さ、そういったものがこの「カリギュラ」には込められている、という解釈があり、わたしも同意する。

確かにね、と思った。

ともかく大切なことは、ちゃんと布団をかけて寝ましょうということだ。